投稿日:2022.07.22 最終更新日:2023.05.15
【外壁塗装】手抜き工事の見抜き方!手抜き工事の対処方法も説明
外壁塗装は手抜き工事が多いです。その理由は外壁塗装は一般のお客様ではわからないことが多いためです。
外壁塗装の手抜き工事って何があるんだろう、、、もし、自分の家にされたらと悩んだことはありませんか?
このブログでは、外壁塗装で気を付けるべき手抜き工事の例と手抜き工事の回避方法について丁寧に解説していきます。
以下のような方はぜひこのブログ記事を参考にしてみてください。
- 依頼した業者が手抜き工事をしないか不安な方!
- 手抜き工事されないためにどの業者に依頼するか悩んでいる方!
また、すぐにでもお見積もりが欲しいという方はぜひ当社にご相談ください。(相見積もり大歓迎です!)
外壁塗装によくある手抜き工事ってなに?
外壁塗装は一般のお客様ではわからないことが多いため手抜き工事をされることが多いです。
ここでは手抜き工事10例を紹介したいと思います。
①簡易的な足場を使う
外壁・屋根塗装工事の際は、クサビ式(ビケ)足場という丈夫な足場を使用します。
しかし、費用が安く設置できると言う理由から単管足場を使用する業者がいます。
単管足場は労働安全衛生法でも禁止されていて足元が悪く、安全性も低いので、職人も丁寧に作業するのが難しいです。
実際に見つかってしまうと、工事がストップしてしまう恐れもあるためきちんとした業者に依頼しましょう。
②高圧洗浄(下地処理)が適当
- 高圧洗浄
高圧洗浄は、外壁についたゴミやコケ、古い塗膜を剥がし、塗装する際に塗料の密着をよくします。
ただこの高圧洗浄には手間や長い乾燥時間が必要になるので、この作業を不十分に済ませてしまったり、全くおこなわない業者がいるのです。
- 下地処理
外壁塗装における下地処理とはケレン作業にてサビを落としたり、塗膜をきちんと塗膜をとったりすることです。
下地処理をしっかりと行うことで、塗料の効果を最大限発揮することができます。しかし下地処理の有無は、素人にはわからないというのが現実です。
③養生が雑
養生は養生テープで塗料の飛散を防いだり塗料がついてはいけない場所に施すのですが、これには材料や手間がかかってしまうのでそれをテキトーにしてしまう場合があるのです。
養生をきちんとおこなえてない業者は、塗装自体もいい加減になってしまうと予想できます。
④見積りと違う別の塗料で塗装する
原価を抑えるために、見積書に記載している塗料を使わず安価な塗料に変えて施工してしまう悪徳業者がいます。
1ランク下の塗料を使って材料費を浮かせられるからです。見積書本来の塗料を使っても、1ランク下の塗料を使っても仕上がり状態では材料の差はわかりにくいのが現状です。
それを利用し、安価な塗料を勝手に使用するという非常識な手抜きのやり方です。
⑤塗り回数が少ない
塗装工程の塗り回数は、各塗料により異なりますが基本は下塗り1回、中塗りと上塗りの合計3回塗りです。
塗装回数を減らし利益を上げようと考えてしまう悪徳業者もいるようです。
定められた塗装回数より減らして塗装工程を行ってしまうと、塗膜が薄くなってしまいますので、短期間で劣化してしまいます。塗装をしてすぐにはわからなく、数年後にわかるところも気をつけるポイントです。
⑥悪天候でも塗装する
雨が降っているのに塗装作業をしている業者は間違いなく悪い業者です。
雨だけではなく塗装工事は、
- 気温が5℃以上
- 湿度が85%以下
- 雨・雪が降っていない
- 霜がおりていない
この条件を満たさない場合は基本塗装はNGです。
なぜなら、
- 塗料が流れて膜厚が薄くなってしまう
- 塗料が十分に乾燥せず剥がれやすくなる
- 塗りにムラができる
などの恐れがあるからです。
⑦縁切りをしていない
縁切りとは、塗料でくっついてしまったストレート屋根瓦同士の縁を切る作業のことです。
縁切り工程をきちんと行わないと、雨が正常に捌けず、雨漏りの原因になってしまいます。
縁切り方法には、
- 塗装後にカッターで塗膜を切る方法
- 下塗り後にタスペーサーという部材を入れる方法があります。
⑧ひび割れ補修をしない
外壁の初期劣化症状で小さなひび割れがあります。
ひび割れを埋めないまま塗装すると、塗装をしてもひびが浮き出てしまいます。
住宅を守るために塗装したのに、ひび割れが出て再び水を吸い込むようになってしまう可能性があります。
住宅を長持ちさせるためにも、細かいひび割れ補修もしてくれる業者をさがしてください。
⑨コーキングを交換していない
サイディング外壁やALC外壁を塗装する際は、コーキング(シーリング)の交換も行います。
しかし業者の中には、
- コーキングがはみ出している
職人の技術が雑、又は下手です。
- 元のコーキングを撤去せずに新しいコーキングを上から打つ(増し打ち)
場所によっては、交換ができず「増し打ち」をする場合もあります。
⑩塗り分けが雑で汚い
色の塗り分けとは塗らなきゃいけない箇所と塗ってはいけない箇所を綺麗に塗り分けることです。塗り分けする際に、マスキングテープなどで綺麗に行わず、ガタガタになってしまっているケースや、はみ出しているケースもあります。
塗装は、見た目(仕上がり)も重要です。丁寧で仕上がりも綺麗に出来上がっているものは類似して10年後も綺麗です。
なぜ、外壁塗装は手抜き工事が多いのか
外壁塗装で手抜き工事が多いのは大きくわけてこの2つです。
- 手抜きしてもばれにくい!
- 下請け業者に丸投げ(現場は職人任せ)
手抜きしてもばれにくい!
外壁塗装は一般のお客様ではわからないことが多いため、手抜き工事をしてもバレない!と言うところに悪徳業者は漬け込んできます。
塗装工事の工程はいくつもあり、作業工程が細かいので、素人には手抜き工事を見抜きにくくなっています。
手抜き工事の直後は、きちんと工程を踏んだ工事の外観とほとんど変わりませんが手抜き工事の影響は、工事後1~3年経ってから現れてきます。
例えばほんらいであれば塗料の耐久年数は10~15年に対して、
- 光沢の低下
- 塗膜のひびや浮の発生
- 塗膜の剥がれ
- 塗膜の汚れ
などの劣化症状が数年後に出てきた場合は手抜き工事がされてしまった証拠と言えます。
下請け業者に丸投げ(現場は職人任せ)
塗装工事の手抜きの多くは、下請け業者が発生の原因となっています。外壁の塗装では業者契約を取ったら、下請けの職人に作業を流すということが良くあります。
下請け業者は工事あたりに単価、又は1日いくらなどと決まっていることが多いので、その数を稼ぐために何としても早く工事を終わらせようと考える業者もいます。
もちろんきちんと責任をもって完璧に行ってくれる下請け業者さんもいっぱいいらっしゃいます。
手抜き工事をそれを防ぐためには、契約から塗装まで同じ会社の方がやってくれる業者、又は下請け業者を雇っていても契約した担当が必ずこまめに連絡を取ったり現場に顔をだす業者を見つけるのがいいと思います。
地元の地域密着でやっている塗装業者は契約から塗装まで同じ会社ということが多いです。
手抜き工事を回避するには?
手抜き工事を回避するためにはこちらの3つがポイントになってきます。
- 見積もり段階で丁寧に点検してくれる業者を選ぶ
- 良い見積りを提出してくる業者に依頼する
- 工程説明や報告をマメにしてもらう
見積もり段階で丁寧に点検してくれる業者を選ぶ
外壁塗装を行う際には、業者に問い合わせ現地(お客様の住宅)で調査を行ってから見積もりを出します。まずはその際の調査が丁寧かどうかをチェックするようにしましょう。
電話やメール、ショールームでの相談だけでは、実際の外壁・屋根の状態は分かりません。実際にめで見てどのような施工が必要なのかを見極めるためには丁寧な調査が必要なのです。
適切な工事をしてくれる業者は点検を丁寧1時間くらいはかかります。
フォーグッドでは、初めの現地調査では現状の状態をお客様に説明できるようお客様の住宅写真を100枚以上は撮っています。
良い見積りを提出してくる業者に依頼する
見積書は外壁塗装を依頼する上で重要な判断基準となります。相見積もりを取ることで、外壁塗装の相場観、施工内容などが分かってきます。
しかし、施工内容がどこの塗料メーカーを使用するのか不明であったり、一式と表記されており具体性に欠けた見積書を見ると不安にかられます。
一式表記の見積書
単位が一式となっているため不明確な見積書と言えます。
項目 | 内容 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
外壁塗装工事 | 外壁塗装 | 1 | 式 | ¥295,000 | |
外壁塗装付帯工事 | 付帯工事 | 1 | 式 | ¥150,000 | |
防水工事 | 防水 | 1 | 式 | ¥260,000 | |
仮設工事 | 足場 | 1 | 式 | ¥159,000 | |
諸経費 | 1 | 式 | ¥15,000 | ||
合計金額 | ¥879,00 |
信頼のできる見積書
こちらは単位が一般の方でも分かりやすく、明確な見積書と言えます。
このような見積書を提出してくださる外壁塗装業者に依頼するのがいいと思います。
工程説明や報告をマメにしてもらう(写真付き)
工程説明や報告をマメにしてくれる業者に依頼しましょう。
各工程の写真があればきちんと3回塗り出来ている証拠にもなります。
また営業担当又は、職人が当日行った工事の説明をしたり、「明日は雨なので工事はお休みさせていただきます。」などの連絡をしっかりお客様に入れている業者は信頼できるでしょう。
手抜き工事を見つけた場合の対処方法!4選
手抜き工事を見つけてしまった場合の対処法4選を説明します。
- 業者にやり直しを依頼
- 独立法人国民生活センター(消費者センター)
- 住宅リフォーム紛争処理支援センター
- 弁護士
業者にやり直しを依頼
まずは業者や職人に直接やり直しを依頼する方法です。
「3回塗りと聞いていたのに、2回しか塗っていないので、やり直しをしてください」
「雨でも塗装していると近所の方から聞いたのでやり直してください」
などと具体的に伝えましょう。業者によっては支払いを済ませた途端、逃げてしまうところもあります支払う前に気になるところはしっかりと伝えましょう。
きちんとした業者は支払った後も保証期間があったり数か月後に「塗装後、気になる点ないですか?」などと連絡します。
独立法人国民生活センター(消費者センター)
国民生活センターでは、ADR(裁判外紛争解決手続)も行なっています。
裁判を起こさず、本人同士での和解に仲介してもらえる制度があります。
住宅リフォーム紛争処理支援センター
住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)第78条にもとづき、国土交通大臣が指定する公益法人のことです。
この住宅紛争処理支援センターの主な業務は
- 指定住宅紛争処理機関に対して紛争処理の業務に要する費用を助成すること
- 住宅紛争処理に関する情報・資料の収集・整理
- 住宅の建設工事の請負契約・売買契約に関する相談・助言・苦情処理
- 登録住宅性能評価機関から負担金を徴収すること
などです。
弁護士
個別でしっかりと対応してくれるため一番よいかもしれませんが、費用がかかってしまいます。最終手段として検討するのがいいでしょう。
業者選びの5つポイント
塗装業者に依頼する際、大切なポイントが5つあります。
①資格や許可証の有無
資格や許可証は誰でも簡単に手に入るものではございません。
プロから見て信頼できる業者、知識がきちんとあり適確な診断ができる業者という証です。
②施工実績
実績はお客様に選んで頂いて初めて作れるものです!
③保険や保証の有無
保険や保証はお客様への安心感作り!思いやりだと思います。
④自社施工かどうか
中間マージンの発生を抑える。/施工内容の伝達がスムーズに行えるメリットがございます。
⑤見積書の質
外壁塗装を依頼する上で重要な判断基準です。
塗料の種類などを記載していない場合、悪徳業者かもしれないので注意が必要です。
外壁塗装業者を選ぶ際は以下のブログをぜひ参考にしてみてください。
外壁塗装の業者選びで困っている方に読んでほしい!プロが業者選びの5つのポイントを解説
まとめ
ここまで、手抜き工事とその予防法/対策などについて解説してきました。
以下が手抜き工事の例です
- 簡易的な足場を使う
- 悪天候でも塗装する
- 見積りと違う別の塗料で塗装する
予防策としては
- 見積もり段階で丁寧に調査してくれる業者を選ぶ
- 良い見積りを提出してくる業者に依頼する
- 工程説明や報告をマメにしてもらう
もしも手抜き工事をされてしまったら、まずは依頼した業者に直接やり直しをしてほしいことを伝えそれでも上手くいかない場合は第三者機関に相談しましょう。
やはり手抜き工事をさせないためには業者選びがポイントになってくると思います。その業者選びは見積書で判断できると言ってもいいでしょう!
きちんとした見積りがどういうものなのか気になる方は以下のブログをお読みください。
外壁塗装の費用の見積もりで見るべきポイント5つをプロがご紹介!
この記事の執筆者・更新担当者
専務取締役 岡田 健
「失敗は許されない。完成時には、心からご満足いただける塗装を」
私は日々このような強い思いをもって塗装工事に取り組んでいます。
自分自身にプレッシャーを与えながら業務にあたっていますから、工期を終えた後、お客さまの笑顔に触れた時には仕事に対する充実感、そしてその先にある「より質の高い塗装を」というモチベーション維持にもつながっています。
資格: 外壁診断士
趣味: 旅行、シュノーケリング、フットサル