投稿日:2022.04.12 最終更新日:2023.05.02
外壁塗装の足場費用について。階数ごとの相場からよくあるトラブルまで紹介
全国平均、建坪30坪(総2階建て)住宅の足場代は約15~25万円になります。
このブログでは、以下のような方にオススメの記事となっています。
- 概算の足場費用を自分で計算する方法
- 足場の必要性
- 足場でよくあるトラブルなどを
丁寧に解説しています。
外壁塗装の足場費用の相場は?
2階建て住宅各建坪数別、足場の費用相場です。
足場は外壁の周りに設置するものになりますので、坪数が大きくなればそれに応じて費用も大きくなります。
坪数 | 足場設置面積 | 足場単価 | 費用 |
20坪 | 242㎡ | 600~900円/㎡ | 145,200~217,800円 |
30坪 | 273㎡ | 600~900円/㎡ | 163,800~245,700円 |
40坪 | 288㎡ | 600~900円/㎡ | 172,800~259,200円 |
50坪 | 311㎡ | 600~900円/㎡ | 186,600~279,900円 |
60坪 | 399㎡ | 600~900円/㎡ | 239,400~359,100円 |
70坪 | 427㎡ | 600~900円/㎡ | 256,200~384,300円 |
外壁塗装の足場費用を自分で計算する方法
足場の大体の費用は家の外周の長さで計算できます。
例えば、上の図のように、2階建ての延べ床面積が約40坪(136㎡)の例を計算してみます。
1階当たり68㎡として計算しています。
家の外周は、以下の計算式で求められます。
縦の長さ + 横の長さ =外周の長さ
(8m ×2) + (8.5m × 2) = 33m
また足場の外周は、家のそれぞれの面に対して1mくらい離して建てるので
{ (1m+縦の長さ+1m) × 2 } + { (1m+横の長さ+1m) × 2 } = 足場の外周の長さ
{ (1m+8m+1m) × 2 } + { (1m+8.5m+1m) × 2 } = 41m
となります。
さらに足場面積は、家の高さ7m(1階は約3~3.5mとなります。)として、7をかけたものが足場面積になります。
よって足場面積:41 ×7=288㎡になります。
この面積に対して、足場の単価(1㎡あたり600~900円)をかけたものが足場料金となります。
足場料金:288㎡ ×【600~900円】=172,800~259,200円
足場費用が相場よりも高くなるのはどんな場合?
足場の相場価格は、
・トラックを直接現場の目の前に止められる
・組む足場の高さがそれほど高くない
といった標準的なケースを想定しており、それ以外の想定外の状況に限り足場代が高くなる可能性があります。
例えば、以下のケースです。
・玄関までが遠いケース
坂道の途中に家が建っていて掘り込み式車庫が有る場合は相場より高くなる場合があります。
・3階以上の建物のケース
一般住宅の場合は2階建て住宅が多いため3階4階と高さがある場合は相場より高くなる場合があります。
・トラックが現場まで入れないケース
山道や細い道のためにトラックが現場まで入れない場合は相場より高くなる場合があります。
また、悪天候などで工期が伸びてしまう場合に、「追加費用はかかりますか?」とお客様からよく聞かれるのですが、基本的には追加費用はかかりませんのでご安心ください。
追加費用を請求してくる業者は悪徳業者の可能性があります。
足場代無料って信じていいの?
結論としては、足場代は無料にはなりません。
しかし、足場代は0円と見せかけて、他の項目に足場代分の費用が加算されている可能性があります。
以下のような無料のキャンペーンは要注意です。
「近所で塗装をしていて、足場をそこから持ってくるだけだから無料にできますよ!」
「現在キャンペーンなので足場代が無料です!」
足場代は大体15~25万はかかってきます。
最初は疑いますが、実際に見積書を見せられた際に足場代が0円になっているのを確認すると、安心してそのまま契約してしまう方が多いのも現状です。
そのため、見積もりをもらったら、足場だけではなく各見積もり項目を確認し、不当に高くなっている部分はないかチェックしましょう。
また、足場以外の外壁塗装相場が知りたい方は下記のブログをご覧ください。
この記事では一般的な戸建ての外壁塗装の費用相場、費用内訳などを解説してます。
外壁塗装に足場が必要な理由4つ
外壁塗装には、足場は必ず必要です。
この項目では、なぜ足場が必要なのか、足場の重要性について解説していきます。
①塗装スタッフの安全確保
高所での作業になるため、大前提として安全第一で仕事をしなくてはなりません。
また、足場を設置せずに塗装を行い事故が起きた場合は安全確保が出来ていないため、保険が下りず追加請求されてしまう可能性があります。
②丁寧な作業ができる
足場がないと施工スタッフの姿勢が安定せず位置によって作業が雑になり、ムラができてしまいます。
例えば、断熱や遮熱機能付きの塗料を使用したところで、丁寧に塗装されていなければ、効果を発揮することができません。
③近所への配慮にもなる
さらに足場を組むと、その上に飛散防止ネットを設置することが出来るため、近隣に塗料が飛び散ってしまうことを防げます。
万一、近くの建物や通りかかった人に塗料がかかってしまっては一大事です。
④法律の規定であるため
労働安全衛生法の定めにより、2mを超える高所作業では、作業員の安全のために、足場を設ける事とされています。
平屋だけのお宅でさえ、足場なしに作業をすると法律違反になります。
足場の種類と特徴について
職人が作業するためには欠かせない足場ですが、大きく分けて2つの種類があります。
今回は、代表的な足場の種類や役割について紹介します。
・クサビ(ビケ)足場 ※当社は基本クサビ足場
凸凹が付いた金具をハンマーで打ち込み部材同士を接合して組み立てる足場です。
一定間隔で支柱となる交換を配置しアンチと呼ばれる踏み板を固定してつくります。
設置や解体が簡単で耐久性が高くコストパフォーマンスに優れています。
現状で使用されている足場で最も多く使用されています。
・単管足場
単管足場は、以前は丸太の木材で組まれていたものが時代に伴って鉄パイプ(単管パイプ)で組み立てられるようになったものです。
単管パイプにクランプと呼ばれる接続金具を組み合わせてボルトで固定し組み立てます。
ビルの隙間や狭小地などでの工事で用いられます。主に解体現場で多く使用されています。
外壁塗装の足場でよくある4つのトラブル
外壁塗装は外での作業になるため、足場の設置などでも多少のトラブルが発生する可能性があります。
ここでは、よくある4つのトラブルとその対応策について解説していきます。
①車や近隣住宅を傷付けてしまった
足場の組み立てや解体の際に、足場材が建物や車に当たり、近隣住人の家や車を傷付けてしまったら大変です。
もちろん業者に保証してもらえると思うかも知れませんが、意外と簡単な話ではありません。
設置を行う足場業者は、塗装工事を請け負っている塗装業者の下請けになっている場合が多いです。
すると、責任の所在が曖昧になることがあります。
対応策
工事に入る前に足場業者または塗装業者が保険に加入しているか必ず確認をしましょう。
また、保険の適用範囲に関して、工事箇所以外の場所や工事関係者以外(隣人など)の人まで対象となっているか必ず確認して下さい。
②庭の木が邪魔で足場を設置できない
足場を設置する範囲内に、木が植えられている場合があります。
プランターや鉢植え程度なら移動するだけで済みますが、大きな木や花壇になるとそうはいきません。
対応策
植え替えなどの大きな作業が必要となる場合はその際にかかる費用がどうなるのかも、事前に業者と確認し、すり合わせておきましょう。
③自宅の敷地だけではスペースが足りない
足場を設置するにあたり自宅の敷地だけではスペースが確保できない場合があります。
あまりに土地が狭い場合は隣の家の敷地を借りて設置する必要があります。
対応策
その際は、隣家の住人に事情の説明をして、許可をもらわなければいけません。
勝手に隣人宅に侵入してしまうと賠償などの大きな問題に発展する可能性もあります。
④足場設置・解体時の騒音
足場の設置や解体時にはどうしても金属音が出てしまいます。
騒音によっての近隣住民とのトラブルは非常によくある問題です。
対応策
近隣の方には期間などを前もってお伝えしておくといいでしょう。
それでもクレームを言われた場合は塗装業者に話し、鉄筋を地面に放り投げたりなど、明らかに周辺住民へ気を遣ってない場合は改善してもらいましょう。
また、作業が円滑に進められるよう、近隣への配慮やあいさつ回りを徹底するのがおすすめです。
まとめ
ここまで、外壁塗装の足場費用や足場の必要性や、よくあるトラブルなどについて解説してきました。
・一般的な住宅(建坪30坪の総2階建て)の足場代は約15~25万円になります。
・玄関までが遠い、3階以上の建物、トラックが現場まで入れないなどのケースは追加料金が発生する場合があります。
・足場代無料!といわれたら他の項目に足場代分の費用が加算されている場合があります。
また、足場は【安全確保】・【丁寧な作業】・【近隣への配慮】・【法令遵守】の観点から必要不可欠なものとなります。
足場設置において気ほしいポイントや足場の必要性を解説しましたが、足場以外の外壁塗装について気になる場合ぜひ以下のリンクもご覧ください。