投稿日:2022.04.07 最終更新日:2023.05.02
ALC外壁の塗装費用の相場からALCにおすすめな塗料を網羅的にご紹介
ALC外壁にも再塗装が必要で塗装の費用相場は一般的な30坪の住宅の場合、約60~100万円となります。
このブログでは、
- ALC外壁塗装費用相場と費用内訳
- こんな症状があれば再塗装、補修のサイン
- ALCの外壁塗装を安く抑えるポイント
などを丁寧に解説していきます。
以下のような方はぜひこのブログ記事を参考にしてみてください。
- ALC外壁塗装の塗装相場が知りたい
- ALC外壁の修理内容とそれぞれの費用が知りたい
- ALC外壁の実際の塗装事例紹介
ALC外壁とは
ALCの主成分は「珪石/セメント/生石灰」などの「無機質材料」です。
ALCは、内部に気泡を含んでいるため、通常のコンクリートと比べて軽量でしっかりと強度が保たれている特徴があります。
外壁材での国内シェア率は低い外壁材ですが近年人気が出てきてます。
外壁材 | 国内シェア率 |
窯業系サイディング | 78.5% |
金属系サイディング | 11.4% |
モルタル | 5.7% |
木質 | 1.3% |
ALC | 1.0% |
その他 | 2.1% |
シェア率一位は、窯業系サイディングボーで70~80%占めております。
ALC外壁のメリット
遮熱性、防火性に優れている
通常のコンクリートの約10倍も断熱性があるといわれていることから、断熱材と併用すると夏場は涼しく冬場は暖かい住宅環境を作れます。
また、万が一火災が起きた場合にも無機質で出来ているため、有害物質を発生させません。
耐久性が高い
ALC外壁は耐久性が高く、地震にも強いメリットがあります。
ALC外壁を適切な条件で使用し、定期的なメンテナンスを行った場合、ALCパネル自体の耐用年数は50年を超えるといわれています。
軽量で遮音性が高い
ALC外壁は通常のコンクリートに比べて重量が1/4程度しかなく、軽量でありながら強度で、遮音性が高いメリットがあります。
内部の気泡(空気層)が音を吸収し、音の出入りも防いで住宅内に音が伝わりにくく、プライバシーの保護にも役立ちます。
ALC外壁のデメリット
防水性能がやや低い
内部の気泡部分に水が侵入してしまうと、膨張やひび割れの原因となって修復が難しくなるケースもあるので注意しましょう。
定期的なメンテナンス塗装をして防水性を高める必要があります。
コーキングが多い
ALCパネルはモルタルなどの塗り壁とは異なり、建物に取り付けていく外壁材のため、パネル同士のつなぎ目が多く、劣化を防ぐにはコーキング材でつなぎ目をしっかりと埋めることが大切です。
また、コーキングは定期的な補修が必要になってきます。
ALC外壁塗装の費用
ALC外壁シリコン塗料で塗装を行った場合の足場代込みの坪数別費用相場と費用の内訳を紹介します。
概算の費用
ALC外壁シリコン塗料で塗装を行った場合の足場代込みの坪数別費用相場です。
坪数 | 塗装面積 | 費用相場 |
20坪 | 99㎡ | 約70~120万円 |
30坪 | 148㎡ | 約95~150万円 |
40坪 | 198㎡ | 約112~180万円 |
50坪 | 247㎡ | 約138~200万円 |
60坪 | 297㎡ | 約163~257万円 |
70坪 | 346㎡ | 約210~305万円 |
80坪 | 396㎡ | 約250~335万円 |
サイディング外壁と違いコーキング費用がかなり掛かってくるため、ALC外壁の費用相場は高くなります。
費用の内訳
内訳 | 面積 | 単価 | 金額 |
外壁塗装 | 148㎡ | 2,300~3,000円/㎡ | 340,400~444,000円 |
高圧洗浄 | 148㎡ | 150~300円/㎡ | 22,200~44,400円 |
養生 | 148㎡ | 150~300円/㎡ | 22,200~44,400円 |
軒天 | 20㎡ | 900~1,500円/㎡ | 18,000~30,000円 |
破風・鼻隠し | 40m | 500~900円/m | 20,000~36,000円 |
雨戸・戸袋 | 10枚 | 1,500~2,000円/枚 | 15,000~20,000円 |
シャッターボックス | 10個 | 1,500~2,000円/個 | 15,000~20,000円 |
出窓・庇 | 5個 | 1,500~2,000円/個 | 7,500~10,000円 |
樋 | 46m | 500~900円/m | 23,000~41,400円 |
水切り | 36m | 600~1,000円/m | 21,600~36,000円 |
コーキング打替え | 360m | 700~1,200円/m | 252,000~432,000円 |
コーキング増し打ち | 180m | 500~1,000円/m | 90,000~180,000円 |
足場 | 197㎡ | 600~900円/㎡ | 118,200~177,300円 |
合計 | 965,100~1,515,100円 |
このように、外壁塗装には塗料や足場だけではなく、さまざまな費用がかかります。
ALC外壁塗装の塗装事例と費用
実際のお客様の塗装事例をご覧ください。
一宮市のAさん:200万円
住宅情報 | 塗装面積331㎡の3階建て | |
施工箇所 | 外壁・付帯部 | |
使用材料 | 外壁:ロックペイント ハイパービルロック 付帯部:ロックペイント ハイパーユメロック |
|
工事日数 | 約2週間 | |
合計 | 約200万 |
見積詳細です。
品 名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金 額 | 摘要 | |
外壁塗装工事 | ||||||
高圧洗浄 | 331 | ㎥ | 150 | 49,650 | ||
下塗り 水性ソフトサーフ | 331 | ㎥ | 400 | 132,400 | ||
上塗り1回目 ハイパービルロック | 331 | ㎥ | 700 | 231,700 | ||
上塗り2回目 ハイパービルロック | 331 | ㎥ | 700 | 231,700 | ||
養生費 | 331 | ㎥ | 150 | 49,650 | ||
外壁補修費 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 | ||
外壁塗装付帯工事 | ||||||
軒天 防カビ塗料 | 17 | ㎥ | 1,000 | 17,000 | ビルロック | |
軒樋 | 27 | m | 550 | 14,850 | ユメロック | |
雨戸・大 | 5 | 枚 | 600 | 3,000 | ユメロック | |
雨戸・中 | 13 | 枚 | 2,000 | 26,000 | ユメロック | |
雑塗装 フード・エアコンカバー等 | 1 | 式 | 15,000 | 15,000 | ユメロック | |
防水工事 | ||||||
サッシ廻り 防水シーリング 打ち替え | 184 | m | 800 | 147,200 | ||
外壁目地 防水シーリング 打ち替え | 730 | m | 800 | 584,000 | ||
仮設工事 | ||||||
外部足場設置 メッシュシート張込み・運搬費込み | 461 | ㎥ | 600 | 276,600 | ||
諸経費 | 1 | 式 | 20,000 | 20,000 | ||
備考/
※工事用水・電気は支給下さい、工事車両の駐車場の確保をお願い致します。 ※分離発注の場合は金額が変わる場合もあります。(見積には監理費含) |
小 計 | 1,848,750 | ||||
税率 | 10% | |||||
消費税 | 184,875 | |||||
合 計 | 2,033,625 |
今回はコーキングが打ち替えのためお値段も少し高いです。
ALCの外壁におすすめの塗料は?
上の画像のようにALC外壁の塗装塗料には種類は沢山あります。
今回はフォーグッドおすすめの塗料をご紹介します。
耐久年数とお値段のバランスを見るならシリコン塗料
耐用年数や費用、塗料の効果などのバランスの良さが魅力となります。外壁塗装で最もよく使われている塗料となります。
塗料選びを迷われた際はシリコン塗料を選べば間違いないと言われています。
価格は1㎡あたり ¥2,300~¥3,000
メリット
・コストパフォーマンスが高い
シリコン塗料は費用と耐用年数の割合が高く、長期的な目で見るとコストパフォーマンスが高いです。
・汚れにくい
塗装の仕上がりの際、ツヤがあり、雨やほこり等の汚れを防ぐ機能があります。
デメリット
・ひび割れしやすい
塗装後の塗膜が硬くひび割れしやすいです。※シリコン塗料の中にはひび割れしにくい機能を持ったものもあります。
意外!!!お値段重視の方には無機塗料
無機塗料は耐用年数が長いので、メンテナンスの回数を減らしたい方、長期的なスパンで考えた場合コストパフォーマンスが高い塗料です。
価格は1㎡当たり ¥3,500~¥5,000
メリット
・耐用年数が長い
20~25年の耐用年数が期待でき、長期的な目で見るとコストパフォーマンスが高いです。
・汚れにくい
紫外線に強く、防カビ・防藻機能を含んだものもあります。
デメリット
・ひび割れしやすい
主成分が無機物の為、塗膜が硬くひび割れしやすいです。
・施工費用が高い
シリコン塗料と比較すると2倍ほど単価が高くなるケースがあります。
塗装するのはどんなタイミング?
A LC外壁塗装のタイミングは
- 最初の塗装から10年経った時
- 外壁の劣化が見られた時
などです。以下ではこの2つについて詳しく紹介していきます。
最初の塗装から10年経った時
ALC外壁自体は初期費用は高い分50年以上も長持ちする外壁材として知られています。
しかしALCがそれだけ長持ちするのは、正しいメンテナンスを行った場合です。
特につなぎ目のコーキングやALC外壁の最大の弱点、防水性能を上げるための塗装をするために約10〜15年くらいを目安にメンテナンスする必要があります。
外壁の劣化が見られた時
ALC外壁で以下の4つの症状があれば再塗装サインです。
- コーキングの劣化
ALC壁で一番多い劣化が「コーキングの劣化」です。
コーキング材が劣化すると、つなぎ目から雨水が入り込んでしまいます。
コーキング部分の修理費用や劣化症状については、下記のブログ記事をぜひ参考にしててください。
外壁のコーキング修理を考えている方に読んでほしい!修理費用の相場や方法をわかりやすく解説。
- ひび割れ
外壁のひび割れは、劣化の進行度合いによって費用が変化します。
ひび割れの進行度合いがひどい場合は塗装で補修できない場合もあります。
ひび割れに関する外壁塗装費用や劣化症状をより詳しく知りたい方は下記のブログ記事をご覧ください。
外壁のひび割れの4つの症状と今すぐ修理すべきひび割れの症状について。
外壁のひび割れを症状ごとに補修費用を解説!
- 外壁の色あせ
色褪せについて詳しく知りたい方は下記のブログをお読み下さい。
- カビや藻が多く付いている
カビなども高圧洗浄によって綺麗にできる場合もあれば、そうではない場合もあります。
外壁のカビなどについては、下記のブログ記事をぜひ参考にしててください。
ALCの外壁塗装を安く抑えるポイント
ALCの外壁塗装を安く抑えるためには以下の3つがポイントになります。
- メンテナンス可能箇所は一緒にメンテナンスをしてしまう
- メンテナンス1回目は打ち増しをしておく
- 自社施工の外壁塗装業者に依頼する
メンテナンス可能箇所は一緒にメンテナンスをしてしまう
将来的にみた場合、屋根の塗装も一緒に行うことでよりお得になります。
理由としては、外壁塗装をする際も屋根塗装をする際もどちらも足場費用がかかってきますが、その足場費用(22~35万円くらい)が一回で済むからです。
外壁塗装だけよりはもちろん費用は高くなってしまいますが、数年後に屋根塗装も行う場合であれば一緒に行ったほうがお得です。
コーキングの状態によって打ち増し施工をしておく
冒頭からお話している通りALC外壁はコーキング費用が他の外壁よりも倍近くかかってきます。
築10~15年前後で初めての塗装や前回コーキングの打ち替えを行った場合は、コーキングは“増し打ち(追加)処理にしましょう。
ただ、お家の状態にもよりますから、きちんと点検してもらった上で確認し、コーキングの補修方法を決定しましょう。
自社で施工している業者に依頼する
外壁塗装を依頼した業者に在籍している職人が直接施工する自社施工なのかも非常に重要です。
なぜ自社施工だと良いのかですが、
- 1つ目は中間マージンが発生しない点
契約した会社の下請け業者に施工を依頼した場合、紹介料や手数料などの費用が発生し、その費用は誰が負担しているのかというと外壁塗装を依頼するお客様となります。
この費用は工事代金に含まれることになるため、中間マージンが発生しない自社施工をしている会社に工事を依頼することが費用を抑えるポイントとなります。
- 2つ目が施工内容の伝達がスムーズな点
下請け業者がいる場合は施工内容の伝達がスムーズではない為、お客様と実際に施工する下請け業者との意見の食い違いが発生することもあります。
そのようなリスクを回避するために、自社施工のように自社の職人がいることで意見がスムーズに反映されます。
まとめ
いかがでしょうか?軽量で耐久性が高い、ALC外壁についてご紹介してきました。
ALC外壁塗装の費用相場は一般的な30坪(148㎡)の住宅の場合、約95~150万円となります。
その中でも他の外壁と違いALC外壁はコーキングのm数が多いため、コーキングの補修費用が打ち替えの場合、25万円〜40万円くらい費用が高くなります。
再塗装のポイントとしては
- コーキングの劣化
- ひび割れ
- 外壁の色あせ
- カビや藻が多く付いている
上記の4つの症状がある場合は外壁塗装業者にご相談ください。
少しでもお値打ちにALC外壁のメンテナンスを行う場合は
- 屋根塗装を一緒に行う
- コーキングの状態によって打ち増し施工
この2つをおすすめします。
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