投稿日:2022.03.05 最終更新日:2023.05.02
モルタル外壁塗装の費用はいくら?費用相場と劣化症状別の相場をご紹介
最近見なくなってきたモルタル外壁。
現在はメンテナンス大変さ、左官職人不足などもあり、サイデイング外壁が一般的となっていますが、やはり唯一無二のデザイン性、外観の高級感などはモルタル外壁にはかないません。
このブログでは、
- モルタル外壁とは?
- モルタル外壁の劣化症状
- モルタル外壁の補修方法と相場
など、モルタル外壁に関することを解説していきます。
以下のような方はぜひこのブログ記事を参考にしてみてください!
- モルタル外壁の補修費用を知りたい!
- モルタル外壁の再塗装のタイミングとは?
また、すぐにでもモルタル外壁の補修について相談がしたい!という方はぜひ当社にご相談ください。
モルタル外壁とは?
モルタル外壁とは、コンクリートと砂を配合したモルタル材を直接、壁全面塗っていくため継ぎ目のない外壁になります。現在お家の外壁はサイディング外壁が主流ですが、少し前まではモルタル外壁が一般的でした。
モルタル外壁は職人が手作業でモルタルを塗っていくため、見た目に重厚感があり味のある仕上がりになります。
モルタル外壁のメリット
モルタルの外壁にはどんなメリットがあるのでしょうか?ここでは、以下のようなメリットについて詳しく説明していきます。
- デザインの自由度が高い
- 金属性の外壁材のように熱くならない
- 耐火性、耐久性に優れている
モルタル外壁のメリット1:デザインの自由度が高い
仕上げ方法にも種類があり、サイディングのような繋ぎ目が必要ないため、見た目も美しく、複雑な形状の建物であっても比較的簡単に対応出来、施工方法や混ぜる砂・繊維などの素材を組み合わせることでおしゃれな高級感のある外壁が出来上がります。
特に左官仕上げなどは、様々な風合・質感を出すことができ、手仕上げならではの温かみも特徴です。
モルタル外壁のメリット2:金属性の外壁材のように熱くならない
金属性の外壁は、太陽光によって温度が上昇し、室内の温度上昇にもつながります。
そのため、高価な遮熱効果のある塗料を塗る必要がありますが、モルタルの場合は、金属のように温度が上昇することはありません。
遮熱効果のある塗料を塗ることでさらに効果が増し、夏場の冷房にかかる経費を節約します。
モルタル外壁のメリット3:耐火性、耐久性に優れている
モルタルの原料は、セメント、砂、水と全て不燃性なので、炎や太陽光による高熱にさらされてもすぐに燃えることも有毒ガスを発生することもありません。
また、台風などの強風による飛散物がぶつかっても、簡単に破損しないのもモルタル外壁のメリットです。
モルタル外壁のデメリット
モルタルの外壁にはどんなデメリットがあるのでしょうか?ここでは、以下のようなデメリットについて詳しく説明していきます。
- 熟練した職人による作業が必要
- 汚れが目立ちやすい
- 施工のコストが高い
モルタル外壁のデメリット1:熟練した職人による作業が必要
細かな部分や最終的な左官仕上げ、ローラー仕上げには職人の技術が必要です。
また、材料によっては水分の吸収性に差があり、それも考慮して作業しなくてはならないなど、技術と経験が必要になります。
モルタル外壁のデメリット2:汚れが目立ちやすい
風合いや手作り感を出すために表面に凹凸をつけたモルタル外壁は、他の外壁材と比較してホコリが溜まりやすくなります。
仕上げも淡い色であることが多く、より汚れが目立ちやすいため定期的なメンテナンス費用も考慮しなくてはなりません。
モルタル外壁のデメリット3:施工のコストが高い
工程が複雑で施工期間が長く、材料費や少なくなってきた職人数を考えると、他の外壁材より施工コストが高くなる傾向があります。
モルタル外壁でよくみられる劣化症状と対処法
モルタル外壁でよくみられる劣化症状は以下の4つがあります。
写真付きで対策についてご紹介していきます。
- チョーキング
- 塗装のハガレ
- ひび割れ
- カビや苔の発生
チョーキング現象
紫外線による影響などで塗料に含まれている顔料がモルタル外壁の表面に出てきてしまい、触れると手に粉が付着します。
その為、外壁表面の防水性なども失われてしまっている状態です。
チョーキングは最初の劣化症状のため、このタイミングで塗り替えを行えば下地調整などの費用を大幅に抑えることができます。
症状が進むと塗装の剥がれなどにつながり補修費用が必要になってきます。
チョーキングの対処方法
チョーキング現象が見られたら塗り替え以外の対処法がないため塗り替えを行うのがベストです。
洗浄などをしてもチョーキングが収まることはないので要注意。
塗装のハガレ
外壁塗装が剥がれる原因は、
- 施工不良
- 経年劣化
の2つに分かれます。
塗料ごとに目安の耐用年数が決まっているため、それを大きく下回る年数で塗料が剥がれた場合は施工不良が原因かもしれません。
塗料の種類 | 耐久年数 |
アクリル塗料 | 5年~7年 |
ウレタン塗料 | 6年~10年 |
シリコン塗料 | 8年~12年 |
ラジカル塗料 | 12年~15年 |
フッ素塗料 | 15年~20年 |
無機塗料(おススメ) | 20年~25年 |
逆に10年近く経過してから塗装が剥がれた場合は、塗料の耐用年数が過ぎた経年劣化が原因となります。
対処方法
写真のように外壁の剥がれがひどくなると、外壁を保護する機能がなく雨漏りの原因になる状態ですので、早急に補修をおこないましょう。
剥がれ補修方法の流れとしては
①剥がれ塗膜除去
剥がれている塗膜を、ケレンベラや研磨紙により綺麗に念入りに取り除きます。
剥がれていない塗膜部分と剥がれている塗膜部分の取り合いは念入りに取り除いて、境目部分で再度剥がれが起きないように行います。
②高圧洗浄
既存塗膜の剥がれが綺麗になったら、高圧洗浄で汚れや細かい粉状のゴミなども綺麗に取り除きます。
③下地作りと柄付け
細かいゴミなども落とし綺麗になったら下地補修と柄付けを行っていきます。
モルタル外壁の場合、柄付けがとても重要になってきます。左官職人の腕の見せ所です。
④下塗り
下地が十分乾燥しているのを確認した後、モルタルやコンクリート外壁の場合はフィラー、その他の外壁の場合はシーラーを用いて職人が作った柄の上に丁寧に下塗りを行います。
⑤中塗り・上塗り
さらに下塗りの上に丁寧に2回塗っていきます。
下塗り・中塗り・上塗りと3回塗ることで塗料効果を最大限に活かせます。
部分的な剥がれであれば部分的な補修の塗装も可能ですが、部分塗りの場合はその部分が目立ってしまうので、外壁全体に塗布する事をおすすめします。
ひび割れ
モルタル外壁のひび割れには以下の4つがあります。
- 乾燥クラック
- ヘアクラック
- 構造クラック
- 縁切れクラック
ひび割れの補修方法
幅0.3mm以下のクラックは、ほとんどの場合補修をしなくても問題ありません。
ヘアクラック/構造クラックのようにひびわれが0.3㎜以上のものは
- シール工法
- 樹脂注入工法
で補修していきます。
一般家庭にはなかなか無いであろう専用道具を使い技術的にも難しいため、DIYはおすすめしません。
ひび割れ種類 | 補修の必要性 | 補修方法 |
乾燥クラック | 幅0.3mm以下のクラックは、 補修をしなくても問題なし |
・シール工法 (幅0.2mm~0.3mmのクラック向き) |
縁切れクラック | 幅0.3mm以下のクラックは、 補修をしなくても問題なし |
・シール工法 (幅0.2mm~0.3mmのクラック向き) |
構造クラック | 早急な補修が必要 | ・樹脂注入工法 (幅0.3mm以上のクラック向き) |
ヘアクラック | “幅0.3mm以上のクラックは、 補修をしましょう |
・シール工法 (幅0.2mm~0.3mmのクラック向き) ・樹脂注入工法 (幅0.3mm以上のクラック向き) |
ひび割れや費用について詳しく知りたい方は下記のブログをお読み下さい。
外壁のひび割れを症状ごとに補修費用を解説!
カビや苔の発生
外壁は雨風にさらされるためカビ・苔・汚れが発生しやすい場所です。
カビは高温多湿の条件を好みます。日当たりが良く湿度の低い環境下では繁殖はしません。
そのため、日当たりの悪く、湿度の高いジメジメした環境でカビが発生します。
カビや苔の対処法
カビが発生して時間が経過していなければ柔らかいスポンジと洗剤で綺麗に洗い落とすことができます。
頑固なカビの場合はカビ専用の洗剤を使用したり高圧洗浄機を使用し、水圧の力でカビを落とすことが、水圧が強すぎると外壁の塗装も剥がれてしまうため注意が必要です。
外壁のカビについて詳しく知りたい方は下記のブログをお読みください。
【外壁のカビ】原因と対策を紹介!
モルタル外壁の補修方法
モルタル外壁の補修方法は
- 塗装
- 張り替え
の2種類があります。
塗装のメリットは費用が安く抑えれます。
張り替えのメリットは塗装では対処できない劣化を修復できます。
以下ではその補修方法と費用について説明します。
塗装によって補修する場合
モルタルの外壁を塗装する手順は以下のようになっています。
1. 足場の組み立て
2. 高圧洗浄
3. 養生
4. 下地調整
5. 下塗り作業
6. 中塗り・上塗り作業
7. 付帯部の塗装
8. 足場解体・清掃
フォーグッドでは清掃業者が入って普通の塗装屋さんでは行わない窓と清掃や玄関周りを高圧洗浄などを使って綺麗に仕上げます!
張り替えによって補修する場合
張り替えとはこれまでの外壁を解体・撤去し、新しい外壁に張替える工事です。モルタルなら大体30年程度が目安になります。
張り替えもモルタル外壁からサイデイングやトタンなど外壁の種類が選べ、種類により耐久年数などがかわってきます。
外壁材 | 耐用年数(張り替えの目安) |
モルタル | 30年 |
窯業系サイディング 金属系サイディング |
20〜40年 |
木質系サイディング | 15〜40年 |
樹脂系サイディング | 20〜50年 |
タイル | 30〜40年 |
ALC | 50〜60年 |
トタン | 10〜30年 |
モルタルの張り替え費用
モルタル外壁からサイディングに変更する場合は、既存の外壁材の撤去費などがやや高いことから、総額250万円を超える例もあります。
サイディング(窯業/金属)坪数別、張り替え費用相場です。
坪数 | 張り替え面積 | 費用相場 |
20坪 | 99㎡ | 約65~89万円 |
30坪 | 148㎡ | 約98~135万円 |
40坪 | 198㎡ | 約130~180万円 |
50坪 | 247㎡ | 約165~220万円 |
60坪 | 297㎡ | 約197~270万円 |
70坪 | 346㎡ | 約230~310万円 |
80坪 | 396㎡ | 約265~356万円 |
現在、外壁は窯業サイディングが主流です。モルタル外壁からモルタル外壁に張り替えを行う方は少ないでしょう。
モルタル外壁におすすめの塗料は?
上記の画像のように塗料の種類によって耐久年数や費用がかわってきます。塗料の種類を表でまとめたものです。
塗料種類 | 特徴 | |
アクリル塗料 | 塗料の価格が安く種類が多いです。 | |
ウレタン塗料 | アクリル塗料に次ぐ安さとなっています。 ウレタン塗料には弾性(ゴムのように伸びる性質)があるためひび割れしにくいと考えられています。 |
|
シリコン塗料 | 外壁塗装で一番人気の塗料です。 シリコン塗料の詳しく解説しているブログは下記からお読み下さい。 シリコン塗料の外壁塗装相場は?坪数別に費用を解説 |
|
ラジカル塗料 | 紫外線に強くチョーキングが起きにくく、コケや藻などが付着しにくい効果があります。 シリコン塗料と同程度の金額ですが、耐用年数がシリコン塗料よりも 少し長くコストパフォーマンスが高いです。 |
|
フッ素塗料 | 15~20年の耐用年数が期待でき、長期的な目で見るとコストパフォーマンスが高いです。 汚れにくい塗料で紫外線に強く、防カビ・防藻機能を含んだものもあります。 |
|
無機塗料(当社おすすめ) | 20~25年の耐用年数が期待でき、長期的な目で見るとコストパフォーマンスが高いです。 |
モルタル外壁の塗装費用
モルタル外壁の坪数別の費用相場です。
足場代や諸経費込みのお値段です。
坪数 | 塗装面積 | 費用相場 |
20坪 | 99㎡ | 約50~90万円 |
30坪 | 148㎡ | 約80~120万円 |
40坪 | 198㎡ | 約95~150万円 |
50坪 | 247㎡ | 約120~170万円 |
60坪 | 297㎡ | 約145~225万円 |
70坪 | 346㎡ | 約190~270万円 |
80坪 | 396㎡ | 約230~300万円 |
上記でも説明した通り塗料の種類によってお値段が変わってきます。
外壁塗装の費用詳細を知りたい方は以下のブログをお読みください。
まとめ
いかがでしょうか?今回は、デザインの自由度が高く、耐火性、耐久性に優れているモルタル外壁についてご紹介してきました。デザイン性が優れているため熟練した職人の技術が必要であり高コストというデメリットもあります。
モルタル外壁の修理費用は30坪(148㎡)の住宅で補修方法と費用は以下の通りです。
- 塗装の場合、約80~120万円
- 窯業/金属サイディング張り替えの場合、約98~135万円
モルタル外壁でよくみられる劣化症状4つ
- チョーキング
- 塗装のハガレ
- ひび割れ
- カビや苔の発生
こちらの症状がありましたら、焦らずお近くの専門業者にご相談下さい。
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