投稿日:2025.02.26 最終更新日:2025.02.07
コーキング劣化症状!寿命は何年かもお伝えします。

新築で建てて、5~10年くらいでコーキング部分の劣化が気になってきた方多いんじゃないでしょうか?外壁材やサッシ廻りの継ぎ目に使用されているコーキング(シーリング)。新築または外壁塗装をしてから最初にこの箇所が劣化してきます。この劣化を放置してしまうと雨水などが内部へ侵入する恐れがあります。
外壁のコーキング(シーリング)の劣化を症状と対処方法と共に解説していきます。
一般的なコーキング(シーリング)の寿命は?
一般的な外壁に使用されているコーキングの寿命は5~10年程と言われています。
コーキング(シーリング)の役割
住宅ではいろいろな箇所にコーキングが使用されています。外壁材の隙間であったり、外壁タイルの目地、換気口と壁の継ぎ目、窓・サッシ廻りのと壁の継ぎ目などが代表的です。
様々な箇所に使用されているコーキングの主要な役割は、雨水などの侵入を防止する事です。住宅を建てる際、外壁材同士の隙間ができます。そのままの状態ですと、雨水やゴミなどが建物内部に侵入してしまいます。侵入すると構造材や建物内部の腐食を招く恐れがあります。それらを防ぐことがコーキングの大きな役割となっているのです。
もう一つの役割として、衝撃の緩和があります。外壁材は気温や湿度によって伸縮することがあります。伸縮が繰り返されると、外壁材のひび割れや剥がれにも繋がります。外壁材の隙間にコーキングがあることによりクッションの役割を果たし、それらを防止する事になります。
コーキング(シーリング)の補修方法
コーキング(シーリング)の補修方法には増し打ちと打ち替えの2種類があります。
増し打ち
既存のコーキングの上に新しいコーキングを打っていく方法となります。打ち替えとは違い、撤去する手間などが無いため、費用を安く済ますことが出来ます。
既存のコーキング自体は残っている状態なので再びひび割れや隙間などが出来てしまう恐れがあります。
打ち替え
古くなった既存のコーキングを全て撤去し、新しいコーキングを打っていく方法となります。撤去などの手間がかかる分、増し打ちよりも費用が少しかかります。
コーキングが全て新しくなるので、防水性能や柔軟性が高まるので耐久性が上がります。
コーキング(シーリング)の劣化症状
コーキングの劣化にはすぐに補修が必要なものから、そうではないものまでいくつかの種類があります。
ここでは劣化の度合いと補修の有無について見ていきます。
痩せ
コーキングの厚みがなくなってきている状態のことを指します。
この状態のまま放置しておくと、コーキングに含まれている可塑剤(柔軟性を持たせる役割)の効果が弱くなりひび割れに繋がる恐れがあります。
痩せがあっても早急な対応は必要はないです。

コーキングの痩せ
原因
コーキングを打った際の厚み不足や、コーキング材自体の寿命により痩せが生じます。
対策方法
コーキングの劣化の初期症状ではあるので、様子を見て、ひび割れなどが発生し始めたら対策を講じればいいです。そのため、この段階ではまだコーキングの修理は必要ないでしょう。
ひび割れ
コーキングの表面に細かなひびが入っている状態のことを指します。
この状態のまま放置しておくと、コーキングが裂けてしまったり、外壁材との継ぎ目に隙間ができる恐れがあります。
細かなひび割れの状態であれば、中に水が入る恐れは低いので経過観察で大丈夫です。

コーキングのひび割れ
原因
紫外線などの影響により、コーキングに含まれている可塑剤(柔軟性を持たせる役割)の効果が弱くなることにより柔軟性が損なわれ、画像のようなひび割れに繋がります。
対策方法
応急処置の場合は既存のコーキングに新たなコーキングを打つ増し打ちをして防ぐことが出来ます。
しっかりとした対策を講じるのであれば、既存のコーキングを取り除いて新しいコーキングを打っていく打替えを行う必要があります。
剥離
外壁材とコーキングの間に隙間がある状態のことを指します。
この状態のまま放置しておくと、隙間から中に水が侵入する恐れがあります。
早急な対応が必要となります。

コーキングの剥離
原因
コーキングの痩せが進行していくと、厚みがなくなり剥離が生じます。また、施工時に外壁材とコーキング材の密着性を高めるプライマーの不足により密着が悪いことでも生じます。
対策方法
剥離の段階になると水が内部に入りやすくなっているので、既存のコーキングを取り除いて新しいコーキングを打っていく打替えを行う必要があります。
破断
コーキングが裂けている状態のことを指します。
この状態のまま放置しておくと、隙間から中に水が侵入してもおかしくない状態です。
早急な対応が必要となります。

コーキングの破断
原因
紫外線などの影響や経年劣化が主な原因となります。
対策方法
既存のコーキングを取り除いて新しいコーキングを打っていく打替えを行う必要があります。
欠落
コーキングが取れた状態のことを指します。
この状態のまま放置しておくと、隙間から中に水が侵入してもおかしくない状態です。
早急な対応が必要となります。

コーキングの欠落
原因
経年劣化や剥離や破断などの劣化症状が進行したため、コーキングが剥がれて無くなってしまっています。
対策方法
既存のコーキングを取り除いて新しいコーキングを打っていく打替えを行う必要があります。
コーキング(シーリング)の劣化原因
コーキングが劣化する原因として、雨や風、紫外線などによる経年劣化が主要な物となります。
外壁の劣化原因については、以下のブログで詳しく解説しています。
補修費用の目安
・増し打ちの場合
1mあたり500円~1000円。
一般的な30坪の一戸建ての場合、総額は約10万円~17万円となります。
・打ち替えの場合
1mあたり700円~1200円。
一般的な30坪の一戸建ての場合、総額は約12万円~20万円となります。
上記のどちらの場合でも、補修費用にプラスαで足場代が20万円前後掛かります。
まとめ
コーキングの寿命は新築時・塗装後から5~10年で劣化症状が出始めます。
ひび割れなどの劣化症状が出始めたら専門業者に点検をしてもらうことをおすすめします。点検時は2階などの普段見ることがない箇所も点検してもらえるのでしっかりと診断してもらえます。コーキングのみのメンテナンスの場合、足場代の負担のことを考慮するともったいなく感じてしまいます。コーキングのメンテナンスを考えられた際には塗装のことも合わせて検討し、適切なメンテナンス時期を聞いてみてはいかがでしょうか。
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この記事の執筆者・更新担当者
専務取締役 岡田 健
「失敗は許されない。完成時には、心からご満足いただける塗装を」
私は日々このような強い思いをもって塗装工事に取り組んでいます。
自分自身にプレッシャーを与えながら業務にあたっていますから、工期を終えた後、お客さまの笑顔に触れた時には仕事に対する充実感、そしてその先にある「より質の高い塗装を」というモチベーション維持にもつながっています。
資格: 外壁診断士
趣味: 旅行、シュノーケリング、フットサル