投稿日:2024.06.10 最終更新日:2024.05.13
屋根塗装の費用と劣化症状!屋根塗料を選ぶときのポイントも紹介
屋根塗装、ずばりおいくらくらい費用がかかるかご存知ですか?
このブログでは、
- 屋根塗装の費用
- 屋根の劣化症状
- 塗料の選び方
など、屋根塗装に関することを解説していきます。
以下のような方はぜひこのブログ記事を参考にしてみてください!
- 梅雨や台風前に屋根塗装について知りたい方
- 屋根塗装の塗料の選び方ポイント
- 費用を抑えるにはどうしたらいいのか
また、すぐにでも雨漏りの相談がしたい!という方はぜひ当社にご相談ください。
屋根塗装の相場はいくら?
一般的に屋根塗装の相場は、40~60万円(足場費用込みの塗装面積50~80㎡の場合)と言われています。しかしながら、こちらの費用は坪数、屋根の種類、塗料、地域、工法によって変動するため、屋根塗装を行う際にはそれらの確認が必要です。
坪別の相場
坪数によって塗装費用は異なります。屋根の面積が大きくなればなるほど塗装の費用は増加していきます。下の表はあくまでも目安となります。
屋根の種類別の相場
屋根の種類によっても塗装費用は異なります。
屋根の塗料別の相場
屋根塗装に利用する塗料の種類によっても塗装費用は異なります。塗料の種類は主に以下の4つになります。
・ウレタン塗料(期待耐久年数:6年) 1,500~2,000円/㎡
・シリコン塗料(期待耐久年数:10年) 1,800~2,500円/㎡
・フッ素塗料(期待耐久年数:15年) 3,300~4,500円/㎡
・無機塗料(期待耐久年数:20年) 3,500~5,500円/㎡
実は塗料は「耐久年数」以外に大きな差はあまりないと言われています。ですが、弊社の経験則として、シリコン塗料→フッ素塗料→無機塗料の順番で見た目の艶が強くなっていく傾向を感じており、艶があることで汚れがつきにくく、塗料の性能を高く発揮することができるため、汚れを気にされるお客様には「無機塗料」をお勧めしております。
屋根は紫外線が一番当たる箇所です。そこで、紫外線対策や室内温度を快適にする、通常の塗料に+αの効果がある塗料をご紹介します。
1.遮熱塗料
日光の紫外線を反射することで屋根が熱を吸収するのを防ぎ、室内の温度上昇を減らす塗料の事です。
室温の上昇が抑えられるので、暑かったお部屋が過ごしやすくなる、冷房代の節約になる、電気使用が減るのでエコ、等のメリットがあります。ただ、冬の寒さを防ぐことはできません。
2.断熱塗料
熱や冷気の出入りを防いで室内を快適にする塗料です。
夏場は熱が侵入するのを防いで温度上昇を減らし、冬場は熱が逃げるのを防いで暖かさを保ってくれます。ただ、最近の住宅はもともと屋根に断熱材が入っていることも多いため、お家によっては効果を実感しにくいこともあります。
地域別の相場
地域によっても塗装費用は異なります。
屋根塗装にかかる費用はお住いの地域の環境によって異なる場合があります。というのも使う塗料の種類や作業工程がそれぞれ変わってくるためです。例えば海が近い場所の家の屋根が金属製だった場合、潮風でサビやすく塗装の頻度が高まることで結果的に塗装費用がかさむということが考えられます。
他にもこのような地域では費用が高くなる場合があります。
雨が多い地域…防水効果のある塗料や耐久年数が長い塗料を使うため費用が高くなる。
雪が多い地域…屋根材の主流は雪の滑りの良い板金屋根。潤滑性のある塗料を使うことになるため費用がかさむ。
台風の多い地域…屋根がダメージを受けることが多く、塗装や修理の頻度が高まる。
海岸付近の地域…錆止め機能のある塗料を使い、塗装回数を多くする必要がある。
工法別の相場
工法によっても塗装費用は異なります。
屋根は状態によっては塗装だけではなく、葺き替えやカバー工法等があります。
屋根塗装はいつすればいいの?
普段あまり気にすることのない屋根ですが、思いがけず劣化していたり、塗装が剥がれてしまっている事があります。そしてそのまま放置してしまうと、雨漏りや腐食の原因となるため、定期的なチェックと塗装による予防が必要です。
お客様自身でできるチェックや、チェック時のポイントがありますので、解説します。
セルフチェックの方法
・天井、壁にシミ
天井や壁にシミができている場合、雨漏りしている可能性があります。早急に修繕しなければ、腐食が進行してしまい住まいを傷めてしまいます。
・屋根材が錆びている
屋根材のサビは屋根塗装が劣化している証拠です。屋根塗装が劣化すると機能が低下し水をはじかなくなり、屋根材の金属部分にサビが発生してしまいます。
・屋根材の変色
屋根材が部分的に変色している場合、一部分に水が溜まっている可能性もあります。屋根材の防水機能が低下し、腐食が進行しているサインです。
・屋根材がひび割れている
屋根材がひび割れてしまうと、ひび割れた断面から直接水が入ってきます。雨漏りの原因になるので、補修が必要です。
・訪問される専門業者から屋根塗装の勧誘が頻繁
屋根修理の業者の中には、住宅の屋根の状態を見ながら営業をかけるところもあります。そういった業者に頻繁に声をかけられるようであれば、屋根材が傷んでいる可能性があります。ご自身でも屋根の状態を気にかけましょう。
こんな症状が出ていたら要注意
屋根を塗装する際の劣化症状として、こんな症状が出ていたら要注意です。これらの症状を見つけた場合は、お近くの外壁塗装屋さんに相談しましょう。
・色褪せ
築5~7年程で新築時の塗膜の効果が切れてしまい、色褪せの症状が出てきます。
・苔の繁殖
築7~10年程で苔が発生してきます。日が当たらない北面は特に苔の繁殖が多く見受けられます。苔が繁殖すると屋根材を脆くしてしまいます。
・ひび割れ
屋根材が水を含むと、水を含んで膨張、乾いて縮小を繰り返します。これらによって歪みが生じひび割れが少しずつ発生していきます。築10年程経過するとひびが増えてきます。ひびが入り始める前に塗装を行って保護してあげることが大切となります。
・欠け
築10年以上経過すると欠けも増えていきます。ひび割れを放置していると、最終的には欠けに繋がります。
・反り
ひび割れと同様に水を含むようになり、水分が乾いてくることにより反っていきます。築10年以上経過すると反りも重症化していきます。反りが重症化すると少しの力でも割れてしまう可能性があります。
寿命から考える塗装時期
屋根塗装の時期ですが、外壁塗装の10年よりもより早い期間での塗装をお勧めします。
それは屋根が紫外線や雨に晒されやすいため、外壁とは違い耐用年数が短いからです。外壁と同様の耐用年数の塗料を屋根に使用しても、耐用年数は数年短くなります。
新築後に初めて塗装する場合、屋根材の種類によって塗装時期は変わってきます。主な屋根材と初めて塗装する年数の目安は以下のようになります。
- トタン:7〜10年
- スレート:8~15年
- セメント瓦:10~20年
- ガルバリウム鋼板:10~25年
- 粘土瓦:30年以上
2回目以降の屋根塗装の目安ですが、1回目の屋根塗装の耐用年数によって決まるため、上記の年数とは変わってきます。また、傾斜がある屋根ではなく、平らな陸屋根の場合は、防水塗装を施す必要性がある点も費用に変動がある
屋根塗料を選ぶときのポイント
- 機能
- 種類
- 水性か油性
- 艶の有無
- 色
- 外壁塗料より耐久年数の高いもの
- コストパフォーマンス
上記の項目を詳しく解説していきます。
機能
塗料には様々な機能があります。
- 遮熱性
遮熱性とは、太陽光の熱を反射する機能で、塗装面が高温になるのを防ぐことができます。
- 断熱性
断熱性とは、塗装面の熱を伝わりづらくする機能です。
- 低汚染性
低汚染性は、親水性が高く水と馴染む性質があるため、汚れが付きづらい機能です。
- 透湿性
透湿性とは、建物外部の水を内部に通さずに、建物内部の湿気を外部に通す機能です。
- 防水性/耐水性
防水性/耐水性は、塗膜がヒビに追随して水の侵入を防ぐ機能です。
モルタルやコーキングの塗装に適しています。
屋根塗装には遮熱性/断熱性機能がある塗料がおすすめです。
なぜなら屋根は直射日光を浴びるためどうしても熱がこもってしまいます。
遮熱性/断熱性機能がある塗料を選べば、快適な住宅環境になるでしょう。
種類
屋根の塗料にもたくさんの種類の塗料があります。
- アクリル塗料(当社では耐久年数が低いため屋根には使用しません)
- ウレタン塗料(当社では耐久年数が低いため屋根には使用しません)
- シリコン塗料
- ラジカル塗料
- フッ素塗料
- 無機塗料
などの種類があり耐久年数や価格帯などもさまざまです。
塗料についてもっと詳しく知りたい方は以下のブログをお読みください。
外壁塗装で使用する塗料の種類や性能について。おすすめ塗料や塗料の選び方もご紹介!
水性か油性
絵具と同じように、屋根塗料にも水性と油性があります。
- 水性塗料
水性塗料とは、清水で薄めてから塗る塗料です。
シンナーを使わないため臭いも少なく、環境にもやさしいです。
ただ、仕上りの艶が油性より弱く、耐久性もやや劣る場合がありますが、費用は油性より安いです。
素材によっては水性塗料しか使えない屋根材もあります(アスファルトシングル等)。
- 油性塗料
油性塗料とは、専用のシンナーで薄めてから塗る塗料です。
工事中にシンナーの臭いが多少してしまいますが、耐久性は非常に優れています。
外壁よりも強い紫外線にさらされる屋根には非常に適しています。
臭いも屋根の上だとあまり気にならないため、外壁ほど近隣住民の方の心配する必要がありません。
艶の有無
艶あり塗料
- 光沢のある仕上がりになる
- 外壁塗装をしたことが、ひと目でわかる仕上がりになる
艶なし塗料
- マットな仕上がりになる
- 高級感のある印象を演出できる
- 和風の家との相性が良い
と言う特徴があります。
屋根塗料は基本的には『艶あり塗料』がおすすめです。
なぜなら、艶消し塗料だと耐久性が下がったり、汚れが落ちにくくなったりするリスクがあるからです。
艶が目立つのを心配される方もいるかもしれませんが、艶あり塗料でも数年経てば徐々に艶は落ち着いてきますし、外壁と比べて全体が目に入ることも少ないですので、あまり気にする心配もないとおもいます。
色
黒系の色のほうが白系の色に比べて表面温度が上昇するのは、夏場に黒のTシャツよりも白のTシャツのほうが涼しく感じますよね。
それと一緒で白色のほうが熱を反射してくれるからです。
暗く濃い色ほど日射反射率は低い為表面温度は高く、明るく薄い色ほど日射反射率は高い為表面温度は低くなるのです。(色による温度差は塗料によって異なります)
反射率は色によって異なるということです。
つまり、遮熱塗料とはいえ暗く濃い色の遮熱塗料の場合、明るく薄い色の一般塗料の方が遮熱性が高くなり快適に過ごせます。
外壁塗料より耐久年数の高いもの
屋根塗料を選ぶ際は、外壁塗料よりもワンランク上の塗料を選ぶことをお勧めします。
屋根の上は紫外線を遮るものが無く、塗料の劣化も早いからです。
例えば、外壁:シリコン、屋根:フッ素などの組合せは近年人気が高まっています。
コストパフォーマンス
塗料の種類によってお値段は大きく変わります。
安いものだと2,000円/㎡から高いものだと4,000円/㎡くらいの差があります。
耐久年数の高く、機能性の高い塗料ほどお値段は高くなります。
まとめ
いかがでしょうか?
屋根塗装にかかる費用相場は、40~60万円(足場費用込みの塗装面積50~80㎡の場合)と言われています。しかしながら、こちらの費用は坪数、屋根の種類、地域、工法によって変動するため、屋根塗装を行う際にはそれらの確認が必要です。
また、塗料や劣化症状によっても追加費用が発生します。屋根塗装は紫外線の影響をダイレクトにうけるため外壁塗装よりワンランク上の塗料を選ばなくてはいけません!
劣化症状がある場合は雨漏りの原因になるため放置せず専門の業者に依頼して見てもらいましょう!
是非梅雨前に一度、無料点検してみてはいかがでしょうか?雨漏りについて気になる方は以下の記事をお読みください。
お家の雨漏り大丈夫ですか?梅雨前に箇所別・調査方法別に徹底解説!
すぐにでも屋根の劣化などが気になったり雨漏りが心配な方はお気軽にご連絡下さい!
この記事の執筆者・更新担当者
専務取締役 岡田 健
「失敗は許されない。完成時には、心からご満足いただける塗装を」
私は日々このような強い思いをもって塗装工事に取り組んでいます。
自分自身にプレッシャーを与えながら業務にあたっていますから、工期を終えた後、お客さまの笑顔に触れた時には仕事に対する充実感、そしてその先にある「より質の高い塗装を」というモチベーション維持にもつながっています。
資格: 外壁診断士
趣味: 旅行、シュノーケリング、フットサル